トトの日常絵本

本気で日記始めました。がんばれるかな~

老人に環境をかえさせるということ

最近、親戚のおばあちゃんが寝たきりになってしまいました。現在99歳で、100歳を目前にしているおばあちゃんです。息子たちが4人いて、誰からも「そろそろうちで一緒に暮らそうよ」と言われていたのですが、断固拒否していて、98歳までひとり暮らしをしていました。当時は息子たちのうち3人が近所に住んでいて、3人で交代に毎日おばあちゃんのところへ通うようにしていて、買い物をしたり、家事を手伝ったり、薬をチェックしたりしていましたが、基本的に、家の中のことはおばあちゃんがひとりでこなす気満々でした。私も何度かおばあちゃんの家へ遊びに行きましたが、お客さんにおもてなしをせねば、と気を使ってくれているのが良く分かりましたし、たまに、ちょうど掃除をしている場面に出会ったりもしました。ひとりでできることは何でもやってしまう元気なおばあちゃんだな、いつまでもこのまま元気でいてくれるといいな、とよく思ったものです。そんなある日、一階のおばあちゃんの家の上の階に住んでいたひとり暮らしの老人が、どうしてそうなったのかは不明ですが、台所に貯めていた水を流しっぱなしで寝てしまったそうで、朝起きたら下の階のおばあちゃんの家が水浸しになっていたそうです。二人とも老人だったから、水の音にもまったく気付かなかったそうです。真冬でしたし、掃除をしてもそのまま住み続けることができないような量の水で、おばあちゃんはとりあえず娘の家でしばらく暮らすことにしました。おばあちゃんは最初、家があんなことになってしまったから仕方なく娘のところへ厄介になっているけど、早く自分の家に帰りたい、と言っていました。でも、息子たちは、「もう観念してこのままそこに住もうよ」と説得します。おばあちゃんは受け入れませんが、息子たちは「家の修復工事が長引いているから帰りたくても帰れないよ」とおばあちゃんを娘の家に留めます。あれから1年半、一緒に暮らしている娘がつきっきりでおばあちゃんの世話をすべてしています。自分の役割をなくしたおばあちゃんは、徐々に生きる気力もなくしてしまったようで、先日風邪を引いて寝込んで以来、もう風邪は治っているのに起き上がりたがらなくなってしまいました。自ら寝たきりになる状態を選んだようです。老人に生活環境を変えさせるものではない、というのは本当ですね。息子たちがおばあちゃんのために、と思って心配してやったことが裏目に出てしまうとは…。来週おばあちゃんの100歳の誕生日なので、お祝いもかねてお見舞いに行こうと思っているのですが、弱り切った姿のおばあちゃんを見るのは辛いです。なんとか持ち直してほしいので、頑張って元気づけてきます。